足がつると地味に痛いですよね…。
自分は幼い頃、水泳中に足がつって溺れるんじゃないかという恐怖を味わいました。。
足がつる (こむら返り) ってどういう現象?
不随意に起こる有痛性筋痙攣。
つまり、意図的にではないのに、突然痛みを伴う筋肉の収縮が起こること。
俗に言う「こむら返り」。
専門用語では、「筋痙攣 (muscle cramp)」ともいいます。
多くの方が経験があるかと思いますが、ふくらはぎ などに生じることが多い。
典型的には、筋肉を屈曲もしくは伸展したときに突然始まって、
数秒から数分続いて徐々におさまりますが、痛みだけがしばらく続くこともあります。
どんなときに起こるの?
特に疾患がない方でも、激しい運動中や運動後や、寒いとき、
また、妊娠中に起こることがあります。
50、60代になると、就寝中に経験する方の数が増えます。
ただし、あまりに頻回にかつ広範囲に症状が出る場合は、
何らかの疾患が隠れていることもあるので、
医療機関で調べてもらった方が良いこともあります。
どんな時にこむら返りがおこるの?
体内のミネラル (カリウムやカルシウム、マグネシウムなど) の
バランスが崩れたところへ何らかの形で筋肉に刺激が加わると、
筋肉の過剰な収縮が発生してしまうことがあります。
脱水時はミネラルのバランスが崩れやすく、こむら返りがおこりやすくなります。
睡眠中は発汗が多く脱水傾向になりやすいので、
就寝中にこむら返りを経験する方が多いのですね。
また、筋肉に疲労が蓄積することも影響するとされていて、
中高年の方や妊婦さんにこむら返りが起こりやすい理由の一つとも。
このほか、筋肉の冷えや血流の低下があると症状が悪化しやすくなります。
代謝性疾患、末梢神経障害、筋疾患など、治療を要する原疾患がある場合*や、
薬剤の影響による場合もあります。
(* ある病気があって、それがもとでこむら返りが起こることがあるということ)
こむら返りがおこったらどうすればいいの?
筋肉を伸ばすのが効果的です。
また、マッサージをして筋肉を和らげることや、
暖めて血流をよくすることも効果的です。
▲▼ 痛い筋肉をゆっくり伸ばす (例:30秒維持×5回)
▲ このイラストは踵が遊んでますが、、
両足の踵は地面につけたままにする。
こむら返りを予防したい
バランスの良い食事、体調管理、
運動前後の適度なストレッチ、ミネラルの入った水分の摂取、
刺激物 (カフェイン、ニコチンなど) やタバコを控えるなど。
疲れやすい靴も避けた方がベター。
原疾患がある場合は、まずはそれに対する治療が行われます。
原疾患が特にない時でも、薬が処方されることもあります。
例えば漢方薬の「芍薬甘草湯」など。
この薬は10分くらいで効いてきて、4-6時間効果が持続します。
ただ、芍薬甘草湯に含まれる「甘草」は、
時に偽アルドステロン症などの副作用が出ることがあるので、
用法・用量は必ず守る必要があります (どの薬もそうですけれども)。
最後に
ということで、今回はこむら返りの話でした。
できることならこの状況にはなりたくないですけど…
なったら優しくストレッチして速やかに楽になりたいものです…。(=_=)